ロイエット東北部にあるポントーン郡の町。
ここの市街地(って小さいものですが)の外れにすごい寺があると言う(Lekさん情報)ことなので、わざわざこんな田舎まで来てしまいました。
門の色が緑色って珍しいですね〜
まさか…(って、知ってて来ていますが)
ということで、一目瞭然だとは思いますが、このお寺も所謂瓶寺なんですね。
下に文字が見えますが、ワットバーンノーンサワーン(วัดบ้านโนนสวรรค์)と書かれています。
もちろんこのお寺の名前です。
門の装飾も凝っていて、仏陀まで瓶で表現されているところがナイスです。
門の角には、瓶製のナーガもあったりして…
って、入る前から興奮してしまいました。
さっそく入って見ましょう。
とりあえず入って右斜め前に見える講堂です。
壁面も凝った文様が見受けられます。
さすがに屋根までは瓶ではないようですね。
大人の事情でもあるんでしょう。
ということで、大人の事情の?内部の様子です。
かなり簡易的な作りになっていますが、窓の上の部分一面には、最低限の装飾…
ジャータカが描かれています。
一応ここがタンブーンポイントのようですが…
まあ、特にコメントするほどのことでもありませんね。
こちらはホーラカン(鐘楼)です。
さすがに太鼓までは瓶に出来なかったようです。
で、本命はこちらの本堂です。
サイズ的にはそこまで大きくはないですが、結構凝った作りのようです。
入口も柵も結構作りこまれています。
バーイセーマーまでも、瓶で出来ています。
しかも、色々な形に切ったものを組み合わせて絵柄を表現する芸の細かさ。
で、本堂に上がる階段の脇のナーガも、この見事さです。
う〜ん、下手な有名寺よりも、よっぽどかっこいい!
これが本堂正面の様子です。
壁一面が、レリーフになっています。
ちょっとわかりにくいですが、どうもジャータカみたいですね。
とは言っても、影絵みたいな状態なので、ある程度場面を知らないと、なんだかさっぱりわからないでしょうね…
ちなみに、本堂は鍵がかかっていて入ること叶いませんでした。
こちらは南側の壁面です。
左上の説法の場面以外、何を意味しているのかさっぱり分かりません。
しかし…
この瓶寺は、あまり瓶をそのままの形で使っていないようですね。
瓶側面の形状を利用する際も、竹みたいに割って、タイルのように貼り付けているみたいです。
裏手…西側から見たところです。
ごちゃごちゃしていますが、やっぱりよくわかりませんね〜
でも、上のやつはどうも涅槃の図みたいですね。
北側の壁には、なんか中央の馬に乗った人だけが目立っていますね。
でも、よく見ると、”天上天下”の場面や、”釈迦がだらしなく眠る妃と侍女に幻滅する図”が描かれていますね。
と言うことは、真ん中の馬に乗った人は、”釈迦出奔”で、その隣は”断髪の釈迦”ってところでしょうか。
…と、いつものようにだらだらと長い説明をしていたのは、もちろん本命から目を背けるためです。
ということで、最初からガッツリと私のハートを鷲掴みしていたのが、こちらのカップルです。
他の地獄に比べて、カラーリングも造詣も、かなりのこだわりが感じられます。
惜しむらくは?まわりには他のコンクリ像が見受けられないところでしょうか…
これで完成なのか、まだ作りかけなのか…
まあ、このピーだけでも十分ですけどね。
こちらは雄形です。
ひょっとこみたいなお顔がチャームポイントですが、リアルなだけに、どこかに似た顔の人いそうな感じです。
リアルさの代償に?しっかりおパンツをはくことで、よいこのみんなにも安心できる風貌を確保しています。
で、こっちは雌形です。
お約束の垂れ下がったモノはともかく…
エラは張っているものの、顔はまだ人間の形を保っているため、やはりどこかにいそう感が漂っています。
こちらもしっかりと隠すことで、よいこのみんなも安心して見られる仕様になっています。
と…
奥の中途半端な建物の窓からチラ見えしているあれは!
(ってこの写真では判別できませんが)
なんかよくわからない建物の壁には、見覚えのある絵がびっしりと!
というか、所謂地獄絵が描かれています。
こちらは閻魔様のお裁きの図のようです。
ここの絵は、色調もちょっと不思議な感じですし(ペンキの種類が足りなかっただけ?)、絵のタッチも結構独特で、ぱっと見チープにも見えますが、よく見ると細かい描き込みが不思議な世界観を表現しています。
仏陀に助けを求める罪人のようですが…
妙に筋肉質なのには、何か理由でもあるのでしょうかね?
こちらは地獄鍋と煮え湯のフルコースを味わえるエリアのようです。
ちょっと狭いエリアに無理やり詰め込んだためか、ちょっと絵が荒く見えますね。
こちらは地獄ツリーっぽいんですけど、責め立てる人たちがしっかりと描かれていないので、木にしがみついてこちらを眺めているだけに見えますね。
こちらは解体ショーのようですね。
何故か左端の人の頭が、青い色の部分からはみ出ているため、立体感がまして迫力のある絵に仕上がっています。
…ただ、レイアウトに収まらなかっただけですかね?
こちらも解体ショーの続きのようですが、執行人のやる気のない表情と、絵を見づらくしている黄色の背景色のおかげで、そこまで凄惨な光景には見えません。
舌を抜かれていたり、ハゲタカ?についばまれていたりと、シチュエーションはかなり酷いのですが、絵心が圧倒的にしょぼいので…(以下同文)
どちらかというと、執行人の体のほうが、皮膚を剥がされて筋肉が露出しているようで、痛そうです。
で、最奥の壁には、何故かしゃも人間が争っています。
タイ語もそれっぽい単語が並んでいるようですが…読めません。
Apr./'12
★★★☆☆:その県に行ったらぜひ!県を代表するスポットです。
寸評
ぶっちゃけ瓶寺としてだけでも、十分★x3の評価してもいいかもしれないぐらい良いですね。
瓶の形を維持していないことに、賛否両論あるかもしれませんが、そのおかげで色々なレリーフや装飾などが、これだけ細かく表現できていると考えれば、これはこれでありかと思います。
地獄としては、まあ巨大ピーとおまけの地獄絵しかないのは残念なところですが、メインを瓶寺、おまけを地獄と考えれば、瓶一辺倒の単調なスポットではなく、多彩な楽しみをもったお寺とも言えるでしょう。
まあ、ロイエット市街からは遠いですが、このあたりの町の中心にあるので、ソンテオ等の公共交通機関で来ることも可能ですし、機会があれば是非!
Google earth 座標(分かるやつだけね)
16°18'37.74" N
103°59'09.52" E
より大きな地図で 変スポ を表示
どうせなら瓶で地獄とか作って欲しいですねー。筋肉ムキムキの亡者達の絵はフランシス・ベーコンみたいで気持ち悪いような良いような…。あ、今年もよろしくお願いします。
返信削除独観様
返信削除明けましておめでとうございます。
確かに瓶で出来た地獄なんかあると面白そうですね!
問題は、ぱっと見て地獄とわかるような作品を作られるような職人がいるかどうか…
ただの謎のオブジェになりそうな予感します。
ですねー
返信削除マレーンポー様。
返信削除明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
私もLekさんのブログで当瓶寺の存在を知っていたので、昨年ロイエットに行った際に行こうと思いましたが、ロイエット市街からはかなり遠いので行くのを断念してしまいました。
しかしソンテオ等の公共交通機関があったのですね!
もっと早くこの事実を知っていたら絶対に行っていたのに・・・残念(苦笑)
今後イサーンに行く機会があったら絶対に行ってみようと思います。
Cougue様
返信削除明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
これぐらいの規模の街なら行く手段なんてなんとでもなりますよ。
ロイエット南部のスワンナプーム郡なんてバンコクから直通のバスとかありますしね。